お姑さんに突然言われた事 → 「今年はあなたがお盆棚作って!うちは曹洞宗なのよ!」
突然こんな事を言い出すお姑さんでも、大体「分かりませんので教えて下さい」と言うと宗派に沿ったお盆飾りの方法を教えてくれるのですが、色々な事情から教えてもらえない時や、ちょっと確認が欲しい時が有ります。
そんな時頼りになるのがお坊さんからの情報です!
今回は、曹洞宗の盆棚作りに困ったあなたのために、栃木県足利市に有ります曹洞宗「高庵寺」のご住職のお話を元に、曹洞宗の盆棚作りを紹介します。
この記事の目次
曹洞宗のお盆棚は飾り方はシンプル
曹洞宗ではお盆棚には特別な規定等はなく、無理がない範囲で行うべしと言うのがモットーになります。
なので、ご住職曰くこのような手順で盆棚としても良いとの事です。
- 小さい机に白い布を敷く。
- お仏壇からお位牌、花瓶、ロウソク、香炉、線香立てを出して、お位牌を1番奥、手前にお供え物やその他の道具類を置く。
そして、曹洞宗ではお盆棚のお供え物は「水の子とミソハギを添えた浄水、浄飯を供える事」となっています。
言葉を変えると、「全ての霊の食事となる水の子、ミソハギを添えた清潔な水、真ん中に箸を立てた温かいご飯を供える事」と言う事になりますが、最低限これらの物はお供えするようにします。
これ以外にも、季節の野菜、故人の好物等々、帰郷した故人を歓迎するために好物類や今有る農作物などをお供えします。
ちなみに、住職ご自身のお父さんが亡くなった時、新盆で作った盆棚がこちらになります。
これを参考に盆棚を作ると確実に曹洞宗のお盆棚を作れるので、参考にしてみて下さい。
古典式盆棚の作り方
ところで、ネット上だと「基本の盆棚」として色々沢山のお供え物が置かれた盆棚が紹介されていますが、あれは「古典的な盆棚」となります。
ご住職自身はとてもシンプルな盆棚を作りますが、檀家さんではこの古典的な盆棚を作っている所も有るそうなので、今回こちらも紹介させて頂きます。
この一覧はネットで買える一部商品はコピペしてそのまま検索をすると、商品が出てくるようになっていますのでお役立てください。
盆棚用品はあまりにも膨大なのでこのような形にしましたが、是非利用してみて下さい。
早くから用意していいもの
- 作り物の精霊馬
- 造花のほおずきと笹竹
- お盆用の細い縄
- マコモの敷物
- 水の子を入れる器のハスの葉
- 盆灯篭
- お盆用御膳の食器一式
お仏壇から取り出すもの
- 御本尊
- お線香立てとお線香
- リン木魚(お線香を立てたら鳴らすあれ)
- 花瓶
- お位牌
- 普段からご飯とお水を入れているお供え物用の食器
当日スーパー等で用意するもの
- 仏壇用花(故人の好きな花優先、でもトゲのあるものと毒のあるものは禁止)
- お盆用のお供え物(故人の好物優先、特にない時はお盆用の果物セットになります)
- 水の子の中身(作り方は後記参考)
- お盆用のお供え餅
- 普段からお供えしているご飯とお水
有れば用意するもの
- 生のほおづきと笹竹
- 生野菜で出来た精霊馬
水の子の中身はどうやって作るのか?
水の子と言うのは、全ての霊が食べれる食事となり、お釈迦様の内弟子で有る目連が餓鬼界に落ちた母を救う伝説に由来するものです。
この水の子は、水を張った器に入れた蓮の葉にキュウリ、ナス、洗い米を入れたものになり、作るのがとても簡単です。
- キュウリとナスを細かい四角に切って洗い米と和える。
- 器に蓮の葉を入れ、浸る程度に水を注ぎ、その中に1を入れて完成。
この水の子は痛み易いので毎日交換しましょう。
まとめ
曹洞宗の盆棚の飾り方をまとめると、このようになります。
- 曹洞宗の盆棚はシンプルなものでも良い。
- 最低限するお供え物は「水の子、浄水、浄飯」の3つ。
- 「基本的な盆棚」と紹介されているのは、実は古典的な盆棚。
曹洞宗の盆棚の飾り方を、高庵寺ご住職のお話を参考に紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
お盆のお供え物はあくまで気持ちの問題ですので、特別豪華なものでなくても良いそうです。
今身近に有るもので、感謝の意と歓迎の意を示すと言うのが本来のやり方なので、気持ちを忘れずにしましょう。