日本ではお盆時期になると多くの人がお墓参りに行きますが、キリスト教のお盆と言うのはハロウィンになります。
でも、このハロウィンにお墓参りに行っている人というのは聞いた事が有りませんし、ハロウィンは仮装して渋谷を歩き回る日となりつつ有るのが日本の現状です。
そこで、今回はキリスト教にお盆は有るのか?ということや、キリスト教の2大宗派で有るカトリックとプロテスタントの、お墓参りの時期と、お墓参りの方法、そして、死者に対する弔いの考え方の違いについて紹介します。
この記事の目次
キリスト教のお墓参りの時期〜カトリック編〜
カトリックの場合は、死後3日目、7日目、30日目で追悼集会が行われるので、その時にお墓参りをします。
毎年11月12日を「死者の日」としているので、この時は日本のお盆時期のように多くの人がお墓参りをします。
この死者の日には、教会で死者の日のためのミサを行いますので、このミサに行ってからお墓参りをする、と言うパターンも多く見受けられます。
キリスト教のお墓参りの時期〜プロテスタント編〜
プロテスタントのお墓参りは、死後1ヶ月に行う「昇天記念日」を始め、1年後、3年後、7年後に行う追悼集会がお墓参りのタイミングになります。
これ以外にも、毎年イースターの礼拝後行われる墓前礼拝と「召天者記念礼拝」と呼ばれる死者を尊ぶミサを行うので、その時もお墓参りのタイミングになります。
カトリック、プロテスタント共通のお墓参りのタイミング
カトリックでもプロテスタントでも、原則「お墓参りはいつでも行って良い」としています。
なので、本場では日曜礼拝のついででお墓参りに行くのがとても一般的となっており、日本でも教会に墓地が有る場合は多くの人が日曜礼拝のついででお墓参りに行きます。
キリスト教のお墓参り方法
キリスト教のお墓参りの方法は、とてもシンプルです。
- 墓地の掃除をする。
- 白い花を添える(いわゆる仏花は禁止 ユリかカーネーションが定番)
- 胸の前で両手を合わせ、神に対する礼拝と死者が生前に受けた恵みを感謝する。
仏教に詳しい人だと、3番目の項目の時点でちょっと疑問符がたくさん出てきますので、3番目の項目に関して、可能な限り噛み砕いて紹介します。
天使有り、聖人有り、聖家族有りで、それぞれが祀られているのでキリスト教と言うのは日本人でも受け入れられやすい宗教のように見えますが、実は「1柱の神のみ敬う」と言う一神教が元々の姿なので、実はキリスト教において死者は敬う対象とはみなさないのです。
なので、仏教のように長期的に供養の儀式をすると言う習慣はなく、いくつか宗派ごとに決まっている死者を敬う日を除けば、非常にあっさりとしたお墓参りの方法になり、死者に対して祈りを捧げるのではなく、死者の代理として遺族が神に祈りを捧げると言う発想になるのです。
キリスト教徒はお盆にお墓参りに行ってはいけないのか?
お盆と言うと仏教と振動が融合した結果の行事なので、キリスト教徒はお盆時期にお墓参りに行ってはいけないのか?と思われている人もいますが、そんな心配は無用です。
先にも紹介した通り、キリスト教のお墓参りはいつでも行って良いと言う事になっていますし、日本においては文化的な理由からキリスト教徒で有ってもお盆時期にお墓参りをするのが習慣として根付いているので、厳格な人でない限り大体お盆時期には宗教問わずお墓参りに行きます。
なので、キリスト教徒がお盆時期にお墓参りに行ったとしても、それはそれで認められる事なので、正々堂々お盆時期にお墓参りに行きましょう。
まとめ
キリスト教のお墓参りについてまとめると、このようになります。
- キリスト教では宗派ごとに追悼集会のタイミングが決まっている。
- キリスト教では死者を敬うと言う発想が無い。
- キリスト教徒でも、お盆のお墓参りに行って良い。
キリスト教徒のお墓参りについて紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
日本は仏教の影響と神道の影響が強く残っているので、キリスト教の文化というのはなかなか理解しにくい部分が有りますが、調べるとなかなか面白い部分も多々有るので、暇つぶし程度に聖書を読んで見ると面白い発見が有るかもしれません。