早い人だと、2月中旬には花粉症症状に悩まされていますが、皆さんはどうでしょうか?
私もそんな花粉症に悩まされている1人で、毎年この時期にはうんざりさせらています。
花粉症薬を飲めば済む事なので、それで対応しているのですが、花粉症薬を飲むと、眠気に襲われて大変なことになってしまいます。
そこで、今回は花粉症薬の眠気の原因と対策をご紹介します。
この記事の目次
花粉症の薬で眠くなる原因はこれ
そもそも、花粉症で誘発される眠気には、2種類の原因があります。
まず1つ目が、花粉症の症状としての眠気。
そもそも花粉症というのは、体の中で花粉を悪いものと間違って免疫細胞が戦ってしまっている状態なのです。
風邪の時も眠くなったりしますが、体の中に潜入してきた花粉を、免疫が退治しようとして24時間戦っている訳ですから、そりゃあ体力も奪われ、疲れも出てきますし、疲れたら眠くなって当たり前です。
後、花粉症で鼻づまりがひどいと、脳に酸素が行かなくなり、頭がぼーっとすると言う症状とともに眠気が現れる時もありますし、鼻をかむと言う動作も、実はかなり体力を消耗しますし、目が痛くて涙目になっていても、体力は消耗します。
早い話が、花粉症になると言う時点で恐ろしく体力を消耗する条件が揃っていて、これで眠くならない方がおかしい。という状態になっているのです。
そして2つ目の原因が、花粉症薬の副作用です。
体内の免疫は、侵入してきた花粉と戦って、その症状としてくしゃみや鼻水が出るのですが、その免疫の攻撃力を抑えるために服用している薬の副作用として、眠気が出て来るのです。
薬を飲まなくても眠い…、薬を飲んでも眠い…。
なんとも言えないジレンマですね。
では、なぜ花粉症薬で眠くなるのか?をご紹介しましょう。
花粉症のメカニズムをざっくり簡単に説明すると、このような流れになります。
- 花粉が体内に入る。
- 花粉を追い出せと脳が司令を発動。
- ヒスタミンを出す。
- ヒスタミンが受容体と結合する。
- くしゃみや鼻水で 花粉を追い出そうとする。
市販されている花粉症薬には、抗ヒスタミンという、ヒスタミンと受容体の結合をさせないようにする薬が入っているのです。
でも、実はこのヒスタミンというのは、脳内にもともとある物質で、脳内のヒスタミンは脳を覚醒させる働きがあります。
抗ヒスタミンの入った花粉症の薬を服用すると、脳内のヒスタミンの動きも阻害するため、脳はいつまでたっても覚醒できない状態。すなわち、いつまでも半分寝ているような状態になっていて、眠くなるという訳なのです。
花粉症薬の眠気対策に有効な方法を6つ提案します
しかし、「花粉症薬を飲まないと辛い。だけどできるだけ眠くなりたくない」と言うのが皆さんの本音ですよね。
そこで、花粉症薬を飲んでいても、眠くなりにくくする方法をご提案します。
1.第二世代ヒスタミン薬を処方してもらう
アレルギ薬は当初、ヒスタミンの動きを邪魔する力の強い薬である、第1世代抗ヒスタミン薬しかありませんでした。
しかし、この第1世代の抗ヒスタミン薬は、効果は抜群である代わりに、眠くなり過ぎるので運転時は服用できないとか、普通に生活をするのが無理になってしまうようなレベルまで眠気に襲われる副作用もある薬でした。
そこで、その第1世代の問題を解消するべく、新たにヒスタミンの効果を抑えた抗ヒスタミン薬が開発されました。
これを、第2世代抗ヒスタミン薬と呼び、現在での主流となっています。
第2世代の抗ヒスタミン薬でも、眠気があるにはありますが、今まで第1世代の抗ヒスタミン薬しか飲んでいなかった人から見ると、格段に眠気に違いがあるので、もし今まで第1世代の抗ヒスタミン薬を飲んでいたなら、試して見る価値はあります。
2.1日1回の服用で大丈夫な花粉症薬を処方してもらう
効果のある抗ヒスタミン薬と言うのは、どうしても眠気が強くなります。
なので、これを逆手にとって、夜寝る前に飲むだけで済む抗ヒスタミン薬を処方してもらいましょう。
抗ヒスタミン薬の副作用である、眠くなる作用が最も強いのは、飲んでから7時間で、副作用が弱まっても、抗ヒスタミン薬の効果は1日継続します。
なので、この時間を睡眠時間に当てれば、副作用の心配をする事なく1日過ごすことが可能なのです。
3.昼と夜で飲む薬を変える
1日2回飲まなければいけない薬の場合は、第1世代抗ヒスタミン薬を寝る前に、第2世代抗ヒスタミン薬を朝起きてからと、使い分けると日中の眠気を抑える事ができます。
薬には飲み合わせなどの問題もありますので、必ず医師に相談をした上で、この方法は実行しましょう。
4.自分の体質と相性にいい薬を探す
人間同士には相性と言うのがあるのはとても有名な話ですが、薬と人間にも相性と言うのがあり、実際に飲んでみない事には分からない部分があります。
いくつかの花粉症薬を試してみて、花粉症の症状を抑える効果が確実で、眠気が少ない薬を探して見ると言うのも、花粉症薬による眠気対策としては有効な手段です。
5.漢方薬を試してみる
どうしても薬が合わない場合や、いろいろ試してみたけれど、満足いく結果が得られない場合、一つの方法として漢方薬を試すと言うのがあります。
アレルギーに効果的な漢方薬として、「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」と言う漢方薬がよく使用されています。
漢方薬と言うのは効き目が緩やかなのが特徴なので、即効性を求める人には不向きですが、副作用である眠気はありません。
だた、他の薬との飲み合わせにより副作用が出る事はあるので、他の薬を飲んでいる場合は、医師のアドバイスを受けてから漢方薬を試してみましょう。
6.点鼻薬だけにして様子をみる
点鼻薬と言うのは、鼻炎スプレーとも呼ばれる、鼻に直接噴射して使用する花粉症薬です。
花粉症薬ではまず飲み薬が処方され、点鼻薬と言うのは鼻炎関係の症状がひどい時にだけ使用する、サブ的位置として処方される事が大半ですが、花粉症薬の眠気というのは、抗ヒスタミン薬である飲み薬が原因なので、鼻炎症状だけだったら、これを思い切って点鼻薬にだけしてみると言うのも、花粉症薬による眠気を解消する一つの方法です。
点鼻薬には、「抗体の動きを止める」と言う効果がある成分であるステロイドが含まれている事が多く、花粉症薬がなくても、鼻炎を抑える効果が期待できます。
しかし、花粉症薬による眠気は無くなりますが、ステロイドは強い薬の一つなので、これもかかりつけの医師とよく相談をしてから実行しましょう。
まとめ
花粉症薬による眠気に対する対策をまとめると、このようになります。
- 花粉症は、薬を飲まなくても眠くなりやすくなる。
- 抗ヒスタミン薬を飲めば鼻水等を抑えることはできるが、眠気だけは抑えられない。
- どうしても眠気が嫌な時は、服用している薬を変えたり、飲み方を変えるといい。
いかがだったでしょうか?
花粉症は、一度かかると毎年の事になってしまうので本当に辛いですが、いい薬や対策はたくさん出ているので、それを生かしながら、少しでも快適に過ごせるようにしたいですね。