3月に入ると端午の節句用の鎧兜の飾り物が販売されるようになりますが、この「子供の日」とも呼ばれている端午の節句をお祝いする食べ物と言えばチマキと柏餅ですが、これに関して由来などをご存知でしょうか?
そして、実は端午の節句のお祝いはチマキと柏餅だけではないと言う事もご存知でしょうか?
今回は、端午の節句のお祝い席に出す食事と、その由来に関して紹介したいと思います。
ちまき
竹の葉でもち米を巻き、そのまま笹の葉ごと茹でるか蒸す貸して作れたものになります。
ちまきを端午の節句に食べるのは関西圏の習慣なので、関東圏の人には馴染みがないので、現物を見ると珍しいと感じますが、イメージとしては新潟県に有る笹団子が最も近いので、新潟県出身の方はすぐにイメージがつくと思います。
ちなみに、このちまきは中国から伝わった食べ物でして、形が毒ヘビに似ていると言う所から、邪気を払う効果があると言われています。
柏餅
色々な餡を包んだお餅を柏の葉で包んだ食べ物で、関東では一般的に端午の節句の食べ物といえばこれ。になります。
柏と言う木の葉は、新芽が出てから葉が落ちるのですが、これを「子供が出来るまで親が死なない」と言う風にとらえ、子孫繁栄の縁起物としたのが始まりです。
ちなみに、私は関東出身なので端午の節句=柏餅の方の人なのですが、中身は白あん、味噌あん、こしあんが入っていて、個人的んは白あんと味噌あんがおすすめです。
ブリの照り焼き
ブリと言うのは大きさに合わせて呼び名が変わる所から「出世魚」と呼ばれ今でもおめでたい席に出す魚になります。
それにちなみ、子供の出世を願う意味で、縁起担ぎとして端午の節句の食べ物になっています。
ちなみに、ブリの呼び名は地域によって違いがあるのですが、関東ではこのように言います。
- 20cm→ワカシ
- 40cm→イナダ
- 60cm→ワラサ
- 80cm→ブリ
80cm以上の状態をブリと言うのは全国で同じなのですが、40cmクラスと60cmクラスで関東関西で呼び名が異なり、40cmクラスは「イナダ」60cmクラスを「ワラサ」と言うのが関東で、関西では40cm〜60cmクラスはまだ名前がバラバラです。
カツオのたたき
サザエさんのカツオ君が有名ですが、昔はいざという時の勝負事に勝てる強運を持つ事が出来るよう、子供の名前に「勝」の字を使う事が流行していました。
そして、カツオに「勝男」と言う字を当て、勝負事に強くなる強運を得る事が出来るよう願掛けをしたのが、この端午の節句にカツオのたたきを食べる習慣になります。
タケノコの煮物
タケノコは5月が旬の食べ物なのですが、竹は広く大きく根を張り、そこから次々とタケノコを生やすため、子孫繁栄のおめでたいものとされていましたので、子孫繁栄を願い、端午の節句のお料理の1つとして加えられるようになりました。
ちなみに、昔は煮物に限定されていたのですが、今はタケノコご飯にして食べる方法もあり、その家その家で最適な方法で食べているようです。
チラシ寿司、手巻き寿司
「え?チラシ寿司がお祝い料理なのはひな祭りじゃないの?」と思う人もいるでしょうが、実は端午の節句のでもチラシ寿司や手巻き寿司は出して良いです。
内容に関係なく祝いの席にはお赤飯が出ますが、チラシ寿司と手巻き寿司は今やこのお赤飯と同じ位置に有りまして、内容関係なく祝いの席なら出しておくものになっています。
まとめ
「子供の日」と呼ばれる端午の節句に出すお祝いの食事ついてまとめると、このようになります。
- 端午の節句に出すお祝いの食事は、チマキか柏餅、ブリの照り焼き、カツオのたたき、タケノコの煮物が全国で出されるもの。
- 関西ではチマキを出し、関東では柏餅を出す。
- 端午の節句のお祝い料理には、それぞれ意味がある。
端午の節句の料理について紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
ひな祭りもそうですが、端午の節句の時にも親から子供の将来を願う気持ちがいっぱい込めら得ています。
色々ちなんでいるので、ただの迷信。と思う人もいると思いますが、意外と迷信と片付けられないものもあるんですよ。