オリンピックの開催をされる度に懸念されるのは、セキュリティーの問題とテロの標的になる事です。
ネット上においては世界中のハッカーたちの標的となり、様々な情報を盗み出そうとされますし、オリンピックが開催されるたびに関連したサイバー攻撃が発生します。
そして、これはオリンピックに限った事ではないのですが、多くの慣習が集まり平和なイベントとは、常にソフトターゲットとされ、狙い易く、混乱を起こしやすいテロの標的として狙われます。
今回は、このオリンピックのセキュリティーと、治安を取り締まる警備の話をしたいと思います。
平昌オリンピックはすでにハッカーの標的になっている
アメリカのサイバー・セキュリティ会社、マカフィー社は、2018年1月時点でハッカー達が平昌オリンピックの関連組織から機密情報を持ち出そうとした事を明らかにしました。
2017年12月、マルウェアと呼ばれる悪意のあるプログラムが添付されたメールがアイスホッケー関連組織を始めとした複数の平昌オリンピック関連組織に送信されたのを始めとし、パスワードや財務データーの取得をしようとしていた形跡も有ったそうです。
マカフィーは、インフラを提供したり、オリンピックを支援する組織が攻撃を受けていて、攻撃の対象は幅広く設定し活動されていると発表しています。
メールはシンガポールのアドレスで送信され、コリア語の文章を開くように指示され、韓国政府の対テロセンターから送られたメールを装っていたそうです。
それと同時に、カルフォルニア大学の研究チームは、2017年より大規模なスポーツイベントがサイバー攻撃の対象になる可能性を指摘しており、それが現実のものとなってしまっているのです。
マカフィー社は、今後オリンピックに便乗したサイバー攻撃が増加することを警告しています。
平昌オリンピックの警備は警察がしない?
オリンピック関連の警備と言うと、多くの国では現地の警察の担当となります。
しかし、韓国ではオリンピックを始めとした国家イベントがある時は、大統領令により国家情報院と言う国家安全保障に関わる情報機関が警備に携わる事になっています。
これは、以前からの慣習なのですが、オリンピック誘致の際にオリンピックの際の警備は多くの国で現地の警察が担当している事が指摘され、国際オリンピック委員会が誘致国の視察に来た時も警察がオリンピックの警備に当たると説明をしてしまい、なおかつ当時の警察長官が視察団の前で挨拶までする事になったのです。
そのため、警察側からオリンピックの警備の担当をする事が提案されたのですが、オリンピックの会場は平昌と言う、北朝鮮と80kmしか離れていない地点のため、北朝鮮の情勢不安定を受け、慣習通り国家情報院がオリンピックの警備も担当する事になりました。
しかし、その国情院ですら、前大統領である朴槿恵(パク・クネ)時代の院長が2017年に贈賄容疑で逮捕されています。
オリンピック期間は短いのですが、果たして大丈夫なのでしょうか?
北朝鮮は参加を表明
2017年時点では平昌オリンピックへの参加を表明していなかった北朝鮮ですが、2018年1月に参加を正式に表明、今後、平昌へ応援団や代表団を送り込み、これ幸いと世界に自国の存在をアピールすると言われています。
しかし、2017年にミサイルを複数回発射し、数々の挑発行為を繰り返して来た北朝鮮は、参加を表明するまで平昌オリンピックの最大の懸念材料でした。
北朝鮮が参加を表明した事で、懸念材料はテロとサイバー攻撃のみとなりましたが、元々韓国国民のオリンピックに対する関心は低く、北朝鮮のアピールによっては平昌オリンピックではなく「平壌オリンピック」になってしまうのでは?と言われています。
まとめ
平昌オリンピックのセキュリティーの事について紹介させてもらいましたが、いかがだったでしょうか?
オリンピックは平和の祭典で有りますが、以前より様々に国家のアピールイベントとされて来ました。
それの開祖はかのアドルフ・ヒトラーで有ったとされていますが、現代においてはハッカーとテロ組織のアピールイベントとして利用される可能性すら含んでいます。
2020年に自国開催を控えている日本ですが、財布もちゃんと戻ってくる安全で平和な国と誘致でアピールした通りの結果になるといいですね。