『せっかく自家製梅干しを作ったのにカビちゃった。。。』
そう、梅干しは漬け方を間違えると漬けている最中にカビが生えてきます。そうなると、せっかく作ったのに気分は最悪ですよね。
今年こそ同じ失敗を繰り返さないようにしたいものですが、まずはカビの原因が分からないと対策ができませんので、まずは梅干し漬けの最中にカビが生える原因から紹介します。
その上で、今年こと梅干し作りを成功させるべく、実際に食品加工業の現場で行われている殺菌方法を家庭向けにアレンジして紹介します。
梅干しのカビ、原因はこれ!
梅干し作りの最中にカビが生える原因はいくつか有りますが良くある原因はこれらになります。
- 容器や梅の乾燥不足。
- 手、梅、容器と器具の殺菌不足。
- 洗浄の際に残った洗剤。
どれも非常に良くある梅干しのカビ原因なので、個別に対策を紹介します。
容器や梅の乾燥不足対策
容器や梅自体の殺菌不足が最もよくあるカビの原因なので、まずはここから対策をしていきましょう。
カビにしても菌にしても、水分がなければ生存する事が出来ませんので、水洗いした容器は屋内の日向でカラカラになるまでしっかりと乾燥させます。
梅はあまり乾燥させると塩がつきにくくなるので、表面がしっとりしている程度まで乾かします。
なお、梅はビニール袋に入ったままだと傷みやすいので、買ってすぐ使用しない場合は冷蔵庫に入れるか天日干しの時に使用する平たいざるの上に乗せて風通しの良い日陰に保管しておきましょう。
手、梅、容器の殺菌不足対策
梅と容器をしっかりと乾燥させていても除菌がしっかり出来ていないと意味がありませんので、食品衛生法に基づいた方法で徹底的に行います。
手はミューズ等の殺菌力が高い石けんで洗い、食品用アルコール消毒液を刷り込み、さらに使い捨ての衛生用ゴム手袋をします。
容器と器具の消毒は食品用アルコール消毒液を吹き付け、乾くまで放置するのが基本ですが、食品会社の現場では「殺菌灯」と呼ばれる紫外線照射で殺菌をする殺菌装置を使ってさらに徹底させます。
この殺菌灯に関しては、最後におすすめ商品と詳しい使い方を紹介します。
梅自体の消毒ですが、食べ物である以上早々滅多な方法は使えず、ホワイトリカーにくぐらせる定番の方法が最も安全です。
しかし、下記の方法で煮沸消毒すると言う方法を使う人もいますので、さらに徹底したい人は挑戦してみてください。
- 大きめの鍋にお湯を沸かす。
- 取っ手のついたざるに1回あたり10個か15個の梅を入れる。
- ざるごと梅をお湯に入れ、10秒経過したら引き上げて水分をふき取る。
洗剤のすすぎ不足対策
意外かもしれませんが、黒カビの原因になるのが容器を洗った際に残った洗剤です。
これは普段の食器洗いにも使えるのですが、食器洗い洗剤をすすぐには、流水に当てながらたわしでこすり落とすのがおすすめです。
シャワーを使用するとさらに簡単にすすぐことができるので、大きい漬物容器を使用する場合は、台所ではなくお風呂場で洗浄作業を行ないましょう。
表面を触って完全に滑りがなくなれば完了なのですが、プラスチック製品は指でこすった時に「キュキュ」と音がするのが目安になります。
消毒殺菌には家庭用殺菌灯がおすすめ
先程殺菌灯の事について触れましたが、殺菌灯というのは紫外線に強力な殺菌作用が有るのに着目し開発された、器具専用の殺菌装置になります。
私はヨーグルト作りをするので家庭用殺菌灯を使用した事が有るのですが、当時使っていて1番良かったのはこれです。
説明には20秒程度の照射で殺菌可能と書いて有りますが、本気で殺菌をするのなら30cm辺り30秒は照射する必要が有り、使い慣れている人だと菌が死滅した時に発する、ちょっと独特の匂いを殺菌完了サインにします。
しかし、所詮中身は紫外線、人体に悪影響があるため取り扱い時には下記の禁止項目があります。
- 照射中に光を直視する事。
- 人体に使用する事。
- 食品に使用する事。
この3項目さえ守れば、殺菌灯は家庭用殺菌装置としては最終兵器になりますので、ぜひ使用してみてください。
まとめ
梅干しにカビを生やさないようにする対策をまとめると、このようになります。
- 梅干しのカビは乾燥、消毒、すすぎ不足が原因。
- カビ予防には乾燥、消毒殺菌、すすぎの徹底が重要。
- さらに徹底したい時は家庭用の殺菌灯を使用する。
梅干しのカビの原因と対策について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
ちなみに、器具の殺菌消毒万全で有ると言う前提に基づきますが、漬けている最中の梅酢にもカビ予防の作用があります。
赤ジソを入れる時に取り出したりしますが、梅が梅酢から出てしまうとそこからカビが生えてくる事が有るので、梅酢の採取はほどほどにしましょう。