今年も、節分の時期になりましたね。
ところで、皆さん恵方と言うのは、毎年毎年違いますが、どこの誰が決めているのでしょうか?
実は、恵方と言うのは、毎年違っているように見える。だけなのです。
法則と、理由を知れば誰でも簡単に恵方を先に知る事が出来るようになるので、今回はその件に関してお話をしたいと思います。
まずは、恵方って何?を改めて確認
恵方と言うのは、その年の幸福を司る歳徳神(とくとくしん)のいらっしゃる方角の事で、その年の最も良いとされる方角の事です。
昔から、「歳徳神のいる方角に向かって事を行えば、万事に吉とされる。」と言う言い伝えが有りますが、それは、これを根拠にしているのです。
節分の行事を始めとし、昔は初詣等も自宅から見た恵方を調べ、その方角に有る神社やお寺にお参りに行ったんだそうです。
恵方はどうやって決まるの?
恵方は、十干(じっかん)と十二支を組み合わせた「干支(えと・かんし)に基づき決められています。
十干は甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)の10種類からなっており、この十干に十二支を組み合わせた60を、一周期とする数詩が干支になります。
恵方は、その年によって変わりますが、実は恵方は4種類しかないのです。
- 甲、己の年に申(さる)の方位→東北東やや東
- 丙、辛、戊、癸の年に丙の方位→南南東やや南
- 乙、庚の年に庚の方位→西南西やや西
- 丁、壬の年に壬の方位→北北西やや北
恵方は、その年によってこれらの方位の何処かに当てはまり、順番に巡って来るのです。
その順番は、北方位→南方位→東方位→西方位→北方位…となっており、毎年変わっているように見えますが、実は餅周りのようになっているだけなのです。
ちなみに、2017年の恵方は、北北西やや北で、2018年は南南東やや南です。
恵方を正確に知りたい時は?
普通のコンパスでも方角を知る事は出来ますが、恵方の場合、北北西やや北なんて言う、微妙に解らない感じです。
多分、コンパスで北西を出し、そこからちょこっと北を向き、さらにもうちょこっと北に向く…。何だと思いますが、コンパス片手にこれをやっても、結局上手く北北西やや北にはまる事が出来なくて、四苦八苦します。
まあ、カジュアルにやるのならばこれも楽しみのひとつかもしれませんが、おまじないと言うのは、手順を間違えると効果が薄れる時も有りますので、ここは正確に、きっちりと測ってみたいものです。
そう言う時、無料で恵方を調べる事が出来るアプリを入れておくと便利です。
私も、ついこの間まではスマホのコンパスで図っていましたが、今年は専用アプリを使って恵方を出してみたいと思います。
ところで、歳徳神はどこに住んでいるの?
神様と言うのは見えない存在では有りますが、基本祭られている神社にこの世のお住まいが有るとされています。
ほら、神社を横から見ると、部屋二つあるように見えるじゃないですか?
あの二つの部屋の手前、儀式を執り行う方が拝殿で、その奥に有るお社が、その神社で祭られている神様のこの世のお住まいです。
しかし、毎年お住まいを変えるだけ有って、歳徳神様の場合はちょっと違います。
歳徳神様のお住まいは、名古屋に有る観音様を祭るお寺なんだそうです。
- 笠寺観音→南
- 甚目寺観音→北
- 荒子観音→西
- 龍泉寺観音→東
これら4寺院です。
この4寺院をまとめて、尾張四観音と言います。
元々は、名古屋から見え、鬼門の方角に有る寺院を名古屋城を護る為に定めたようです。
この4寺院の歴史は1000年以上と古く、毎年この年の恵方に最も近い観音様は節分会と言う、節分のお祭りが盛大に行われます。
また、名古屋には尾張四観音の恵方の寺に参拝に行くと、後で御利益が有ると言われており、参拝者ですごいにぎわうんですよ。
まとめ
恵方に関する事をまとめると、このようになります。
- 恵方と言うのは、干支により4種類と決まっている。
- 毎年、北→南→東→西と移動をするため、毎年違う方角のように見えるだけ。
いかがだったでしょうか?
私もそうですが、皆さんも、恵方をしっかり向いて、恵方巻きを食べましょうね。