みかんの皮で作られた漢方薬を知っていますか?「陳皮(ちんぴ)」という漢方薬で、橘皮(きつひ)とも呼ばれています。
みかんの皮を乾燥させたもので、昔から生薬として使用されてきました。苦みもあることから、江戸時代ではあまり人気がありませんでした。
そんな陳皮が、今の時代になり人気を高めています。ブランド化され品質の良いものも改良されています。
手軽なものでいいから食べてみたいという方には、自宅で作れる陳皮のレシピも記載しましたので、参考にしてみてください!
この記事の目次
みかんの皮で作られた生薬「陳皮」栄養
陳皮はカレーのルーや、七味唐辛子にも入っていて、うどんやそばの香り付けにも使われています。
陳皮は、みかんの皮そのものなので、みかんの皮の栄養素を見ていきましょう。
みかんの皮の栄養素
ビタミンC
ダイエットや美容には欠かせない栄養素で、鉄分の吸収を高める効果もあります。
ビタミンP
ビタミンCと一緒に取ることで、吸収力を高め安定させてくれます。
ペクチン・クエン酸
整腸作用があり、胃腸の調子を整えてくれます。水溶性の食物繊維で、ダイエット効果も期待できます。
βカロテン・βクリプトキサンチン
がんリスクを低下させる作用もあり、糖尿病や骨粗しょう症にも効果的です。
リモネン
香り成分で、柑橘系の果物によく入っている栄養素です。毛細血管を広げ、血行を良くしてくれます。
みかんの皮の健康効果
喉の調子が悪い時や、肩こりのほか、胃腸の弱い方にお勧めです。消化不良を助け、胃酸過多の人も陳皮を飲んで、胃腸の調整に役立ててください。
嘔吐や下痢などをした時にも、症状を緩和してくれます。
また、冷え性や神経痛改善にも効果が期待でき、寒い時期にはぴったりの生薬です。風邪の予防にもなるので、冬には陳皮で健康な体を保ちましょう。
そして春先によくなる花粉症にも良いとされています。陳皮とヨーグルトを一緒に食べると、花粉症を和らげてくれます。
みかんの皮の白い粉が気になる…
陳皮を作る前に、みかんの皮の外側に時々ついている白い粉が気になるという人も多いと思うので、ご説明しておきます。
カビ?と心配している人も多いかもしれませんが、それは、炭酸カルシウム剤が散布されたものです。
炭酸カルシウム剤は、皮をしなやかにし、手で剥きやすくするために散布されるものです。
通常なら、雨が降ると流されてしまうのですが、飴の少ない時期が続いたり、裏側のへその部分にたまり残ってしまったりすることもあります。
収穫の1ヶ月ほど前ぐらいに散布されるもので、出荷前に洗い落とす作業もありますが、残ってしまっていたのでしょうね。
水で洗い流したり、軽くふいたりするだけで落とすこともできます。人体には無害なものなので、安心してくださいね。
みかんの皮レシピ「陳皮」を作ってみよう!
みかんを食べた後の皮を使用します。
- みかんの皮の表面を水で洗い流し、2mmぐらいの細切りにします。
- 重ならないようにざるに並べ1週間干すだけです。
数日干すだけでも干からびますが、1週間以上干しておいた方が、保管も利きます。
1か月以上干しておいても大丈夫なぐらいなので乾燥具合を調節してみるのも良いでしょう。
出来上がった陳皮は、そのまま利用理に使用しても良いですが、フードプロセッサーなどで粉砕しておけば、もっと使い道も広がります。
瓶に詰めて取っておく場合は湿気の少ないところで保管してください。
まとめ
みかんの皮で作くられた陳皮には期待できる効果がたくさんありますね。何気なく捨てているみかんの皮がこんなに凄いなんて驚きです。
しかも自宅で簡単に作れる生薬なら、とても心強いですよね。陳皮茶という健康茶もあり、日常に取り入れれば、健康的な生活を送ることもできるでしょう。
免疫力や美肌効果もあり、良いことばかりですね。たくさん作っちゃったけど食べられないという人は、粉砕したものを入浴剤に使いましょう!
体もポッカポカに温まり、湯冷めもしづらくなります。みかんは最後の最後まで使えて余すところがありませんね。