小さい子供がいる家庭では良く知られている事なのですが、子供のかかる病気に麻疹、水ぼうそう、おたふく風邪と言うのが有ります。
どれもこれも治る事は治るけど、感染力の強さから、かかった子は幼稚園、保育園、小学校を一定期間休まなければならず、働いている親はたまった物では有りません。
私自身、うちの子たちが水ぼうそうにかかった時二人揃って保育園を休まざるを得なくなり、病後の看病含め、泣く泣く半月以上仕事のペースを落とした事が有ります。
しかし、大人も麻疹、水ぼうそう、おたふく風邪にかかる場合が有ると言う事をご存知でしょうか?
麻疹に関しては、以前大人で発症する人が多くなった。と言う報道が沢山されていた時期が有ったので、ご存知の方も多いと思います。
でも、水ぼうそうとおたふく風邪は、そんな報道なんてされた事無いですよね?
そこで、今回は水ぼうそうとおたふく風邪の内、大人がおたふく風邪にかかったらどうなるのか?に関して話をしたいと思います。
小さい子をお持ちの皆様!有る意味必見ですよ!!
おたふく風邪ってどんな病気?
正式名称を流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)と言います。
ムンプウイルスと言うウイルスに感染し、耳下線と言う、両手で頬ずえを付いた時に指が当たる部分に有る唾液を分泌する器官が炎症を起こす事で発病します。
症状が進むと、耳下線以外にも、下あごの辺りにある顎下線と言う所が腫れるのですが、この様がお多福にそっくりなので、一般にはおたふく風邪と呼ばれています。
感染力は強く、咳や鼻水で広がる飛沫感染と、感染者の鼻水や唾液に触れる事で感染する接触感染が有ります。
2週間〜3週間の潜伏期間が有り、発病の前日から発病後3日位が感染力も強いです。
子供の病気と思われていますが、その通りで、早くて2歳から、最もかかり易いのは4歳〜5歳です。
一週間位で自然と治りますが、その間の症状が辛い為、症状を抑える薬が処方されます。
感染力が強いですが、予防接種も有るので、現代においておたふく風邪と言うのはそんなに怖い病気では有りません。
しかし、子供達がかかり易い病気の一つなので、学校保健法と言う法律により、発病をしてから最短で5日間出席停止となり、医師の診察で出席停止解除して良いと言う許可が出た上で出席する事が義務付けられています。
合併症として難聴や軽度の髄膜炎が有ります。
おたふく風邪の症状
- 酸っぱい物を飲んだ時耳に痛みを感じる。
- 耳のあご寄りに有る耳下線と下あごの辺りにある顎下線が腫れ上がる。
- 38〜40度の発熱
- 首や肩の痛み
- 腹痛やおう吐
- 食欲がない。
- 鼻水 咳、だるい、
- 悪寒、頭痛
おたふく風邪って大人がかかるの?
おたふく風邪=子供の病気。と言うのが一般的な認識かと思いますが、ごく稀に大人がおたふく風邪にかかる事が有ります。
生まれてから一度もおたふく風邪にかかった事のない人が一番かかり易いのですが、子供にかかり易い病気なので、子供がいる家庭や、子供の利用する施設で働いている人は大人もおたふく風邪にかかる可能性が有る。と言う事が言えます。
大人のおたふく風邪の症状
子供のように頻繁にはかかりませんが、その代わり大人はおたふく風邪になると、子供よりも深刻です。
子供の場合は、おたふく風邪にかかっても一週間程度で自然治癒するのですが、大人の場合は治るまでに最短で7日、最長で10日程がかかり、高熱になり易くなります。
特に、下記の症状が強く出る傾向にあります。
★リスト★
- 発熱(39度以上)
- 耳の下の炎症(あごや頬にまで出る事が有り)
- 下痢、頭痛
- 髄膜炎
合併症にもなり易く、先に上げた難聴や髄膜炎も酷くなる傾向が有ります。
一度かかってしまえば免疫が出来、もう二度とかからなくなるのがおたふく風邪なので、「おたふく風邪は小さい内にひいておけ」と言うのは本当の事なのです。
大人のおたふく風邪で注意するべき事
大人のおたふく風邪で最も注意するべきは、約1割の確率で現れると言う髄膜炎です。
髄膜炎とは、脳や脊髄に炎症がおこる症状で、頭痛や吐き気と共に熱が出ます。
それ以外にも、酷い時は意識障害やけいれんが出る時も有ります。
発熱と一緒に、腹部の圧迫感や吐き気が有る場合、食べ物を消火分解する臓器である膵臓が炎症を起こしている場合が有ります。
2万人に一人の割合でおたふく風邪から膵臓の炎症である膵炎を起こすのですが、ほったらかしにしていると腹膜炎になる可能性が有ります。
髄膜炎や膵炎がおたふく風邪の合併症として現れた場合、おたふく風邪が治っても症状が続きます。
耳の下の腫れが引いたのに4〜5日しても体調の改善が見られない場合、必ず医師の診察を受けて下さい。
膵炎以外にも、大人がおたふく風邪にかかると、男性が20%〜30%。女性が7%の確率で睾丸と卵巣に炎症が起きます。
睾丸炎のになると、約5倍にまで膨れ上がり、疼くような痛みが出ます。そして、睾丸炎が酷い場合、無精子症になる場合も有ります。
卵巣炎の方は、不妊になると言う事はまだ断定されていません。
しかし、妊娠中におたふく風邪になると、低体重児や流産等の妊娠中のリスクが増すと言われています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
私もそうなのですが、小さい子供がいる家庭と言うのは、親が倒れたら元も子も有りません。
子供からもらう病気は風邪かインフルエンザだけー。なんて気楽に思わず、明日は我が身と体調管理をしっかりと行って下さい。